退職代行という言葉を耳にする機会が増えた昨今、「便利な制度」と肯定的に捉える人もいれば、「無責任では?」と否定的に見る人もいます。
特に若い世代の間では、精神的な負担を減らす手段として受け入れられつつある一方で、会社側にとっては突然の知らせとなり、驚きや戸惑いを感じるケースも少なくありません。
この記事では、実体験を交えながら、退職代行という選択肢について多角的に考えてみたいと思います。
この記事の執筆者(本田)
自動車業界で働いて20年。様々な工場に出入りしてきました。
この20年間で、大企業から零細企業まで仕事を通じて見てきましたが、中には倒産や廃業してしまった会社も残念ながら多くあります。
昨今の自動車業界の大変革により、厳しさが増している業界の情報を発信していますので、自動車業界に従事している方は、ぜひ、お役立てください。
退職代行は是か非か?
退職代行に対しては、さまざまな意見があります。利用する側から見れば便利で精神的負担の少ない手段ですが、会社側にとっては突然の連絡であり、ショックを受けるケースもあります。どちらが正しいか一概には言えませんが、立場によって見方が変わるのは確かです。
若い世代にとっては「辞めやすい」手段
退職代行は、上司や同僚に直接言わずに会社を辞めることができるため、特に若い人たちの間では「楽な方法」として支持されています。
職場の人間関係が悪化した場合や、精神的に追い詰められている場合には有効な選択肢となり得ます。
会社側からすると「衝撃的な辞め方」
一方、会社側や上司にとっては、突然の退職代行の連絡は衝撃を伴う出来事です
。実際、私自身の経験として、前日まで普通に会話していた社員が翌日から突然来なくなり、その理由が退職代行によるものであったことがありました。
その時は「何が起きたんだろう?」という驚きと同時に、「なぜ何も言ってくれなかったのか」という気持ちが残り、数ヶ月たってもその理由が気になったままでした。
退職代行自体は「悪」ではない
退職代行を使うこと自体が間違っているとは思いません。
誰しもが「辞めます」と上司に直接伝えることができるわけではありませんし、引き止められたり強く説得されたりすることへの不安もあります。
退職の「目的」が大事
ただし大切なのは「なぜ辞めるのか」という目的です。「今の会社が嫌だから」という理由だけでは、次の会社でも同じことを繰り返す可能性があります。
退職するなら、自分の中で明確な目的を持ちましょう。
- 給与・待遇の向上
- 労働時間の短縮
- 人間関係の改善
- やりがいのある仕事への転職
退職代行を使うかどうかは「手段のひとつ」
退職代行を使うかどうかは、あくまで「手段」であり、本質ではありません。本当に重要なのは、自分が何を目指して生きていくのかという視点です。
目的を持って前向きに辞めるのであれば、退職代行を使うことは問題ありません。ただし、辞めたあとにどう進むのかが重要です。
退職代行の利用者データ(参考)
項目 | データ |
---|---|
退職代行サービスの市場規模 | 約20億円(2023年推計) |
利用者の年代 | 20代:62%、30代:25%、その他:13% |
利用理由の上位 | 1位:上司に言いづらい、2位:精神的に限界、3位:人間関係の悪化 |
退職は人生のターニングポイントです。「辞め方」も大事ですが、「辞めた後の生き方」の方がもっと大切です。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。