三ツ星ベルト(Mitsuboshi Belting)は、伝動用ベルトや搬送ベルト、防水シートなどの製造を主力とする老舗企業で、国内外の食品機械、自動車関連、産業機械に幅広く部材を納入しています。
近年は海外事業の拡大と堅調な財務基盤に支えられながらも、為替影響や次世代技術への対応など、新たな局面に直面しています。
本記事では最新動向から業績分析、課題、職場環境、口コミまでを多角的に分析します。
この記事の執筆者(本田)
自動車業界で働いて20年。様々な工場に出入りしてきました。
この20年間で、大企業から零細企業まで仕事を通じて見てきましたが、中には倒産や廃業してしまった会社も残念ながら多くあります。
昨今の自動車業界の大変革により、厳しさが増している業界の情報を発信していますので、自動車業界に従事している方は、ぜひ、お役立てください。
- 三ツ星ベルトの最新ニュース
- 会社概要・特徴
- 決算分析(倒産可能性)
- 「やばい」と言われる理由
- 給与水準(初任給)
- 将来性(EV車になった時)
- 職場環境(退職者・定着率など)
- 退職者の声
- 過去に起きたトラブル
- 口コミ(良い・悪い・考察)
- 将来的な展望
三ツ星ベルトの最新ニュース
- 2025年6月2日:FOOMA JAPANなど食品関連展示会に出展
- 同5月1日:ドバイに新会社設立、海外展開を強化
- 5月14日:2025年3月期決算発表、剰余金配当や決算説明資料公開
会社概要・特徴
項目 | 内容 |
---|---|
設立 | 1932年/本社:神戸市長田区 |
従業員数 | ― |
主力製品 | 自動車用伝動ベルト、搬送ベルト、建設資材用防水シートなど |
納入先 | 自動車関連、自動販売機・食品機械メーカー、建設業界など |
三ツ星ベルトは伝動ベルトをコアに、食品・建設機械用資材まで幅広く展開。国内外での展示会出展やドバイ進出などグローバル戦略を進めています。
決算分析(倒産可能性)
2025年3月期 業績概要
指標 | 2025年実績 | 2026年予想 | 前年比 |
---|---|---|---|
売上高 | 905.1億円 | 890億円 | +7.7%→▲1.7% |
営業利益 | 89.3億円 | 86億円 | +15.1%→▲3.7% |
経常利益 | 91.5億円 | 86億円 | ▲4.7%→▲6.1%(予想) |
当期純利益 | 90.6億円 | 68億円 | +27.6%→▲25%(見通し) |
自己資本比率 | 74.7% | ― | 上昇傾向 |
2025年3月期は増収増益、財務も盤石。2026年は円高と株売却益剥落で減益見通しではあるものの、自己資本比率70%超で倒産リスクは極めて低いと評価できます。
「やばい」と言われる理由
- 為替変動と株売却益が収益に大きな影響—2026年純利益▲25%予想
- 産業構造変化(EV・省エネ)に応じた製品開発スピードの重要性
- 主要製品に依存する中、新分野・技術への展開が今後焦点
給与水準(初任給)
- 初任給:公開情報なしだが業界慣行で大卒20万円前後と推定
- 自己株式交付制度(ESOP)導入など社員への還元制度を整備中
将来性(EV車になった時)
- 自動車用伝動ベルトはEV用でも必要。EV向け製品開発は追い風
- 建設機械・食品機械分野での多角化戦略が業績安定に寄与
職場環境(退職者・定着率など)
- 小規模だが安定した業務体制。ESOP導入など働きがい向上施策あり
退職者の声
- 「安定企業としての安心感」「グループ株式制度に魅力を感じる」
- 「為替や株益の影響で業績変動に不安」「EV対応・技術革新に懸念」
過去に起きたトラブル
- 重大品質事故や法令違反は確認されておらず、コンプライアンス堅持の姿勢がうかがえます
口コミ(良い・悪い・考察)
良い口コミ
- 「海外で展示会出展などグローバル感がある」「福利厚生と社員還元が整っている」
悪い口コミ
- 「業績が為替や市場環境に左右されすぎる」「次世代製品の開発ペースに懸念」
安定性とESOP制度は高評価だが、収益変動と技術対応力が今後の継続成長の鍵と言えそうです。
将来的な展望
三ツ星ベルトは盤石な財務基盤を持ち、EV時代でも伝動ベルト製品の需要は維持される見通しです。建設・食品機械用途への展開と技術革新で多角化を進めることで、収益安定と成長を両立できる可能性が高いです。為替・市場変動への備えと、新製品・新市場への投資が今後の成長を左右する要素となるでしょう。