自動車業界がやばい

部品メーカー×倒産の可能性

倒産危機は本当か?バントー化学の経営と日常を深掘り解説

バントー化学(Bando Chemical Industries)は、1937年創業の産業用ベルトを中核とする総合化学メーカーで、製造設備や搬送機器向け製品を世界中に供給しています。

国内外の拠点拡大とサステナビリティ対応が進む一方、為替や素材価格の変動に直面しており、安定成長とリスク管理のバランスが問われています。

最新動向から業績、課題、職場環境、口コミまで多角的に分析します。

この記事の執筆者(本田)

自動車業界で働いて20年。様々な工場に出入りしてきました。

この20年間で、大企業から零細企業まで仕事を通じて見てきましたが、中には倒産や廃業してしまった会社も残念ながら多くあります。

昨今の自動車業界の大変革により、厳しさが増している業界の情報を発信していますので、自動車業界に従事している方は、ぜひ、お役立てください。

 

バントー化学の最新ニュース

  • 2025年6月18日:摩擦伝動ベルトの省エネウェビナーを実施
  • 2025年5月30日:ひょう被害による加古川工場の損壊に対し15.24億円の保険金を受領
  • 2025年5月15日:2025年3月期決算で売上高は過去最高も、米国自動車用ベルトの生産停止で利益減少

会社概要・特徴

項目 内容
設立 1937年/本社:兵庫県神戸市中央区
資本金 約109億5,100万円
主力製品 Vベルト・平ベルト・伝動ベルト、搬送ベルト、防水シート、樹脂・シール材など
納入先 自動車・食品・産業機械・建設・物流など幅広い業界

バントー化学は産業用ベルトのグローバル技術リーダーであり、FOOMAやEV関連ウェビナーなど最新技術への情報発信にも積極的です。

決算分析(倒産可能性)

2025年3月期 業績ハイライト

項目 状況
売上高 過去3期連続で過去最高を更新
営業利益 減少傾向。米国生産停止が影響
自己株買い 2025年5月、自社株買いを発表し増配も決定
財務安定性 自己資本比率高く、倒産リスクは低い

売上は過去最高水準を維持しつつも、営業利益は自動車用ベルト停止の影響で減少しています。自社株買い・増配で財務健全性をアピール。倒産リスクは小さいと判断されます。

「やばい」と言われる理由

  • 米国自動車用ベルト停止や為替・素材価格の変動で収益性に影響
  • 業界の脱炭素・EV化に対応する製品開発競争が激化
  • ウェビナーやESG対応は進むが、製造設備の更新・投資が追いつくかが課題

給与水準(初任給)

  • 初任給:公開情報なし。業界平均で大卒20万円前後と推定
  • 増配・自社株買いなど株主還元が強化されており、社員還元策にも期待

将来性(EV車対応)

  • 摩擦伝動ベルトの省エネ技術を発信中(EVや省エネ機器との親和性あり)
  • 食品機械向け等で需要分散。車向け依存度低めで安定成長が見込める

職場環境(退職者、定着率など)

  • 「健康経営優良法人」「スポーツエールカンパニー」として認定されるなど福利厚生が充実
  • グローバル展開に伴う研修や語学教育など、社員育成に力を入れている

退職者の声

  • 良い点:ESG対応や技術力、福利厚生に満足との声多数
  • 改善要望:為替・素材変動の影響を現場で感じる、技術投資や設備更新についての懸念

過去に起きたトラブル

  • 大規模な製品事故や法令違反の報告なし。安定したコンプライアンス体制が維持されている

口コミ(良い・悪い・考察)

良い口コミ

  • 「健康経営・福利厚生制度に満足」「省エネ技術に関わるやりがいがある」

悪い口コミ

  • 「為替・原材料高に敏感」「EV化対応へのスピード感不足」

安定性と技術志向が高く評価されている一方、外部環境への対応力と製品革新の速度強化が今後の課題となっています。

将来的な展望

バントー化学は、伝動・搬送ベルトの高い技術力とグローバル展開、強固な財務基盤を持ち、ESG認証も獲得している優良企業です。今後は、EV・脱炭素社会に適合する省エネ・高機能製品へのシフト、米国生産再構築、為替・原材料リスクへの対策が重要なポイントとなります。設備投資と研究開発の両輪で変化に対応できれば、業界リーダーとして持続成長が期待されます。

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